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第三章【父はどこへ】

熱をよく出していたミキも3歳になったころ、「父」という言葉を、なんとなく知りはじめた頃だった。母が誰かに電話しているようだった。「沖縄からお電話しています、平良と申します。」「どなた様ですか」母は震える受話器を握りしめ、言葉を探した。「平良...
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【きょうだいがいた】

その頃沖縄では、赤ちゃんコンクールがあり、成長が遅いミキだったが、母はミキを参加させた。もちろん、賞をもらえるはずもなくただただ参加しただけであった。ミキにはきょうだいがおり、ミキの姉はこの赤ちゃんコンクールで優勝しているのだ。基準はよくわ...
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【父が不在のまま始まった命】

マナーモードにした机の上の携帯が、小さく震えている。母からだ。「はい、もしもし」「あっ昨日はありがとう」「こちらこそ。体調、大丈夫?」「大丈夫」昨日、母の病院に付き添った。医師から病名の説明があったためである。朝から夕方までかかり、お互いに...
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